突然の訃報を受けた時、今すぐにでも駆けつけたい気持ちがあっても、どうしてもお通夜や葬式に参列できない時があります。
そのようなとき、参列できない旨をどのように伝えたらいいのか、悩んだことはありませんか?もしかすると今悩まれてこのページに辿り着いた方もいらっしゃるかと思います。
この記事では「お葬式に参列できないときの断り方」について解説していきますので、是非ご参考にしてください。
訃報は突然来るものだから調整できないことは仕方がない
前提として、お通夜やお葬式などの訃報は突然くるものがほとんどなので、どうしても調整が難しい予定とぶつかることがあり、参列できないことが「仕方がない」という場合があることを理解しておきましょう。
また、結婚式などとは違い、もともとお葬式やお通夜は人数の把握のための招待状などを送らないため、参列を「断る」という考え方自体がありません。そのため、連絡をしないで参列しないことも多くあります。
ただし、親しい間柄の場合や、直接ご遺族から訃報を受け取った場合には、参列できない旨を丁寧にお伝えするようにしましょう。
お通夜・お葬式のどちらかに参列する
自分が故人の親戚など親しい間柄を除き、基本的にはお通夜かお葬式のどちらかに参列すれば問題ありません。
仕事の用事でどうしても手が離せない場合でも、二日間の内、移動を含めても数時間ですみますので、できるだけどちらかには参列できるようにスケジュールの調整をしてみましょう。
お通夜・お葬式のどちらにも参列できないときは
遠方に住んでいる場合や、体調の問題など、どうしてもお通夜・お葬式のどちらにも参列できない場合は、参列できない時のマナーを守り、お互いの関係が悪くならないように配慮しましょう。
また、最近ではお通夜まで2,3日の時間があることもあります。その期間であれば時間があるという場合は、お通夜までに弔問をしておくこともできます。
【必ず】香典を包む
香典はお通夜・お葬式に自分で持って行く物と考えている方も多いと思いますが、どうしても参列できない場合には「代理を立てる」「郵送で送る」か「後日弔問をする」ことで香典をお渡しします。
代理を頼む
ご自身が参列できなくても、兄弟や親などの家族や親戚が参列する場合、ご自身の分の香典も代理で渡してもらうように頼んでみましょう。
できればご自身で包んだ香典を渡してもらうのが理想ですが、遠方の場合などは後でお金を渡すなどして対応してもらうこともあります。
代理に関するリンクを追加
郵送で送る
香典を郵送で送るのに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、遠方の方の訃報を受けた場合など、代理も頼めず後日の弔問も難しい場合は、郵送で送る場合もあります。
香典はあくまでも「現金」ですので、そのまま郵送で送ると郵便法違反になりますので、必ず現金書留で送りましょう。その際、香典はいつも通り香典袋に包んでから、お悔やみ状と一緒に同封してください。
後日弔問で手渡す
住んでいる場所がそこまで遠くはなく、お通夜・お葬式のタイミングだけどうしても外せない用事がある場合などは、後日弔問で手渡すようにしましょう。
親族などの親しい間柄であれば、お通夜前に弔問することもありますが、お通夜前などの慌ただしいタイミングはご遺族に負担をかけてしまうこともあります。
できればお葬式が終わってから1ヶ月以内の間に弔問をするようにしてください。
【任意】弔電を出す
香典を送る他に弔電を出すことでお悔やみの気持ちを伝えることができます。香典だけでは伝わりづらい気持ちを伝えるのにおすすめの方法です。
現在では線香やブリザードフラワーがついたもの、台紙にオルゴールがついたものなど、様々なバリエーションのものが用意されていますので、選ぶ楽しみ送る楽しみもあります。
e-denpo
弔電を送るときに一般的に利用されているのがNTTの電報サービス「e-denpo」。
ネットからの予約もできるので、出先からでも簡単に手配することが可能です。また、台紙の種類に悩まれる場合などは、電話での手配をすることで、専門のオペレーターのアドバイスを聞きながら決めることができます。
ハート電報
関係性にもよりますが、通常の電報ではデザイン的に少し物足りないと感じるときは、【ハート電報】 がおすすめ。
祝電の場合は可愛いキャラクター付きの電報もありますが、弔電の場合は宗教・宗派などに合わせたデザインを選ぶようにしましょう。
価格帯も複数あり、3,000円〜10,000円以上のものまで選ぶことができます。
郵便局のレタックス
郵便局が提供しているレタックスでも、WEBからの申し込みが可能。地域によって異なりますが、原則当日配達も可能なサービスです。
NTTの電報との違いは料金制度で、レタックスであれば文字数や画像などに関わらず「台紙のみ」の料金で配送が可能。25文字以上の弔電を安く送りたい場合などにレタックスが選ばれることが多くなるようです。
【任意】供花・供物の手配をする
弔電よりも少しハードルは高くなりますが、供花や供物を手配するという方法もあります。
供花も供物の葬儀社で手配をしてくれることがほとんどで、供花であれば町のお花屋さんなどでも対応してくれる場所もあります。
ただし、ご遺族の方の意向などで供花や供物を辞退されていることもありますので、必ず担当の葬儀社に確認を取ってから手配するようにしましょう。
参列辞退をする様々な理由
お通夜・お葬式の参列を辞退するとき、細かい理由などを伝える必要はありませんが、実際はどのような事情があるときに参列できないのでしょうか?
コロナ禍を配慮して
現在はコロナ禍ということもあり、人が集まる場所への外出を控えている方も多くいらっしゃいます。特にお通夜・お葬式の場ではご高齢の方もたくさん集まる可能性があるので、そこにウイルスを持ち込まないようにと配慮される方もいます。
コロナに限らず、ご自身の体調が悪い時などは無理せずに参列を辞退しましょう。
妊娠中
妊婦の方がお葬式に参列すること自体は、特にマナー違反になることはありませんが、妊娠中は環境の変化に体がとても敏感になっている時期です。
広い会場ではどうしても冷暖房が行き届かない場面もありますので、妊娠中の参列は無理のない範囲にしておきましょう。
また、もし妊娠中に参列される場合、できるだけ係員が近くにいる場所に座ったり、あらかじめ係員に声をかけておく、お焼香だけして帰宅するなど、ご自身の体調に合わせた対応を心がけましょう。
遠方のため欠席
参列するためには飛行機での移動が必要など、遠方で参列できない方も多くいらっしゃるようです。特に田舎から上京している方などは、訃報を受けてもすぐに駆けつけるのが難しいこともあります。
交通が整理されていない地域などではなおさら帰省が難しくなることもあるようです。
慶事の日程と被ってしまう
結婚式とお葬式の日程が被ってしまうような場合、基本的にはお葬式を優先します。
これはお祝い事は後からでもお祝いすることができますが、故人様とのお別れはその場だけしかないためです。
ただし、ご自身が新郎・新婦など主役の立場である場合、主役がいなくては式そのものが中止になってしまいます。そのような場合は結婚式を優先し、後日弔問をするようにしましょう。
※仕事は原則理由にならない?
仕事の都合で参列できないのは理由にならない!と考えられる方もいらっしゃいますが、お仕事の立場や優先度によってはどうしても外せないこともしばしばあります。
できるだけスケジュールの調整をするなどの努力は必要ですが、どうしても調整しきれないときは代理や郵送、後日の弔問などで対応するようにしましょう。
その際、故人様、ご遺族との関係性によってはあらかじめ参列できない旨を伝えておくようにしてください。
家族葬や一日葬など遺族の気持ちを優先して
最近では家族だけで小さく行う家族葬や、お通夜を行わない一日葬など、簡略化されたお葬式も増えてきています。
お葬式の形は故人様の生前の宗教やご意志、ご遺族の方の意向に沿って行われるものです。家族葬など小さなお葬式をご希望されているご遺族の場合、無理に参列するのではなく、お葬式が終わってしばらくしてから弔問をするなど、ご遺族の気持ちを優先した対応を心がけましょう。
よくある質問
- 訃報が届いたらお葬式には必ず参列しなくてはだめですか?
- 訃報を受け取ったからといって、必ず参列しなくては行けない訳ではありませんが、できる限り予定を調整して参列するようにしましょう。また、ご遺族から直接訃報をいただいた場合、参列できないときは必ず一報を入れてください。
- 参列できない時の注意点を教えてください
- お通夜、お葬式の両方共に参列できない場合、基本的には代理で香典を届けるか、後日弔問をする際に香典を持参するようにしてください。遠方にお住まいの場合など、お葬式から1ヶ月以上弔問に行けない可能性がある場合は、香典を郵送しましょう。
まとめ
今回はお通夜・お葬式に参列できない時の対応、注意点についてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
テレワークやリモートワークが増えてきているとはいえ、日本人の生活はまだまだ仕事中心の生活になりがち。なかなか突然のリスケに対応できないお仕事も多いですよね。
できる限りスケジュールの調整をしてみて、どうしても調整ができずに辞退するときは、次のポイントを守りましょう。
- 香典は「代理」「後日弔問(1ヶ月以内)」「郵送」のどれかでご遺族に渡るようにする
- 香典は2回渡すことがないように注意
- 弔電・供花・供物などの手配を検討する(葬儀社に確認)
- ご遺族から直接訃報をもらった場合は、参列できない旨を伝える