インフルエンザや風邪予防に必須のマスク。お葬式に参列するときはマナー違反にならないの?と疑問にもたれる方も多いのではないでしょうか。
昨今では新型コロナウイルスの影響により、どのような場面でマスクをしていてもマナー違反に感じる人は少なく、むしろマスクをしていない方が嫌がられる風潮にもなってきています。
マスクの色やデザインも様々な種類が販売されるようになった時代ですので、お葬式に参列するときのマスクのマナーについても学んでおきましょう。
感染症対策の観点からマスク着用が推奨
新型コロナウイルスの対策だけではなく、インフルエンザや風邪など、様々な感染症の対策としてマスクは必需品。特に、お葬式などの人が密集する場面では、マスクの着用が推奨されています。
今は新型コロナウイルスの対策として、マスクが日常的に使われていますが、コロナウイルスが落ち着いたとしても、インフルエンザ等の予防策としてマスクをつけて参列するのはマナー違反にはなりません。
感染症以外にも、花粉症がひどい方などマスクが必要な事情がある場合には、あまり気にせずにマスクを着用しましょう。
お葬式に適したマスクの種類は?
マスクが日常的に使用されるようになり、今までは珍しかったカラーマスクや、形状の異なるマスクなどが様々販売されるようになりました。
おしゃれの一環としてマスクを楽しむ事も大切ですが、お葬式などの場面ではどのようなマスクが適しているのでしょうか?
マスクの色は白が無難
お葬式の服装や持ち物は「黒」が基本ですが、マスクに関しては「白」のマスクが最も無難な色とされています。
黒のマスクでもマナー違反というわけではありませんが、赤やピンクなどの派手なカラーマスクは控えるようにしましょう。
ただし、どうしてもカラーマスクしか手に入らないような状況の場合は、感染症対策の観点からカラーマスクであっても付けた方がいい場合もあります。
一般的な不織布マスクが望ましい
マスクには使い捨ての不織布タイプと、洗って何度も使える布マスクの2種類があります。
どちらのマスクでも特にマナー違反となることはありませんが、一般的には不織布のマスクの方が細菌やウイルスを防ぐ効果が高いと言われていますので、できれば不織布のマスクを使うようにしましょう。
布マスクの場合、デザイン性に凝ったものも多いので、デザイン面で考えても、不織布マスクの方がお葬式には適していると言えます。
デザイン性の高いものは控える
布マスクに限らず、不織布のマスクでもカラーやデザインが施されたものが販売されています。
どうしてもそのマスクしか手に入らない場合は仕方がない事もありますが、できるだけシンプルなデザインのマスクを使うようにしましょう。
マスクは必ず予備のものをもつ
マスクの種類とは話が少しずれてしまいますが、お葬式に参列するときはマスクの予備を必ず持参するようにしましょう。
式の最中に涙や鼻水で汚してしまう場合、一度外した後、マスクを忘れた参列者がいた場合などに役に立ちます。
マスクだけではない感染症対策が必要
感染症対策はマスク以外にもできる対策があります。
斎場側でできる対策は葬儀社などがきちんと対応しますが、ご自身を守るためにも、ご自身でできる対策を行いましょう。
食事中の会話
食事中はどうしてもマスクを外してしまいますので、食事中の会話はなるべく控えるようにしましょう。
最近は家族葬など、お葬式も省略化されている傾向にあるので、食事の機会も少なくなっていると思います。お葬式の後に友人同士で食事に出かけたりする際には、距離を保つなどの工夫をしましょう。
手洗いうがい
食事の前だけではなく、建物の出入りをするときや、人が触れたものに触れる場合などはしっかりと手洗いうがい、消毒を行いましょう。
マスクをしているから大丈夫。ではなく、マスクをつけるときの手などを清潔に保つことも大切な感染症対策のひとつです。
換気
斎場の出入り口などは開けっぱなしにするなど、できる限りの換気を行いましょう。もし換気が不十分に感じるときは、葬儀社や斎場の担当者などに声をかけてください。
弊社隣接の斎場「イーホール」では換気も十分に行っております。
ソーシャルディスタンス
お葬式中の座席は、斎場・葬儀社側で十分な距離を保って用意してありますが、斎場の外(駐車場)などで立ち話をするときの距離に注意しましょう。
仲のいい間柄だとどうしても距離が近くなってしまいますが、最低でも1m以上の距離をとって会話をするようにしてください。
コロナ禍により新しい生活様式に慣れることが大切
新型コロナウイルスの蔓延防止のために、お葬式に限らず生活のあらゆる常識が変わりました。
お葬式のマナーとしても、マスクの着用が普通になる、家族葬が主流になる、リモート葬儀の登場など、新しい生活様式に変化していますが、こういった流れに慣れていく事も大切です。
以前はマスクの着用(喪主)がNGだった
以前から、参列者の方のマスクの着用はあまり問題とされていませんでしたが、喪主・施主などの「列席者」に関しては、顔を隠すようなマスクの着用はマナー違反と感じられていました。
今では特にマナー違反と感じることもなく、あいさつの場面など、適正な距離を保っている場面だけマスクを外すのが主流になっています。
お坊さんや関係者もマスクを着用
参列者・列席者だけではなく、葬儀社・斎場のスタッフ、お坊さんのマスク着用も一般化しています。
コロナ禍が落ち着いた後でも、インフルエンザの流行時期や花粉症の時期などは、お坊さんや関係者がマスクをしている場面も多くなると思いますが、これも時代の流れのひとつとして受け入れる事が必要ですね。
家族葬やリモート葬儀なども主流に
家族葬やリモート葬儀が増えてきているのは、コロナ禍だけが理由ではなく、経済的な理由や故人の意思なども大きく影響しています。
新型コロナウイルスが落ち着いた後でも、家族葬やリモート葬儀が主流のままになる可能性は高いので、無理に大きなお葬式を上げるのではなく、故人の意思や経済面を考慮したお葬式の計画をしましょう。
マスクに関するよくある質問
- お葬式は黒いマスクじゃなくてはダメですか?
- お通夜お葬式などの場面では、白いマスクで問題ありません。もちろん黒のマスクでもマナー違反ではありませんが、白いマスクが最も無難な色ですので、用意ができるのであればできるだけ白い無地のマスクを用意しましょう。
- お葬式に布マスクをつけて行ってもいいですか?
- マスクの種類は布でも不織布でもどちらでも問題ありません。ただし、布マスクの場合はおしゃれなデザインが施されている場合が多くあります。お葬式ではシンプルなものが好まれますので、布マスクの場合もシンプルなデザインのものを使うようにしてください。
- お焼香の時はマスクを外した方がいいですか?
- 必ずしも外す必要はありませんが、故人様に自分の顔を見せたい時などは周りの人との距離を確認して外していただいて問題ありません。その際、マスクは顎にかけるのではなく、きちんと全部外すようにしてください。
まとめ
新型コロナウイルスの対策で、マスクに限らず様々な新しい常識が生まれ、お葬式のマナーにも影響が出ている事が多くあります。
少し前ではマナー違反とされていたことでも、今は当たり前になっているなど、驚きを隠せない事もありますが、新しい常識に慣れていく事も大切です。
「お葬式にマスク」も一昔前では考えにくい事でしたが、今では当たり前の常識になっていますよね。
- マスクは白が基本
- 布でも不織布でも「シンプル」なものを
- マスクは予備も用意しておく
- 外す時は顎にかけずにきちんと外す
お葬式やお通夜に参列する時は、上記のポイントを守ってマスクをつけるようにしましょう。